こんにちは、熱帯ゴリラ植物園です(^^)
首折れしたビカクシダ「風神様」が、子株3株で復活したところまでを前回の記事に書きました。
今回はその続きで、3株のうち2番株だけ胞子葉がシワシワになってしまった話と、その応急処置です。

「ビカクシダの胞子葉がシワシワになってきた」と調べてここにたどり着いた方に向けて書いています。
うちの場合、よく言われる原因のどれでもありませんでした。同じことで悩んでいる方の、切り分けの材料になればうれしいです。
胞子葉がシワシワになる原因は3つ。でもうちはどれでもなかった
調べると、胞子葉がシワシワ・しなしなになる原因としてよく挙がるのはこの3つです。
- 水切れ(乾燥) … 一番多いと言われている原因
- 根腐れ … 水はやっているのに、根が傷んで吸えていない
- 環境の変化 … 買ってきた直後や、置き場所を変えた直後
うちもまずここを疑いました。でも、どうも当てはまらなかったんです。
同じ板に3株。なのに1株だけおかしい
ここが今回のポイントでした。
風神様は、1枚の板に3株がくっついている状態です。1番株も3番株も元気で、胞子葉はピンと張っています。シワシワなのは2番株だけ。

同じ板、同じ水やり、同じ置き場所。それなのに1株だけおかしい。
ということは、水切れも乾燥も置き場所も、原因から外せます(・ω・)
もし全部の株が同時にシワシワなら乾燥を疑えばいいのですが、1株だけなら、その株だけの問題ということになります。この切り分けができると、だいぶ探す範囲が狭くなりました。
うちの原因は「株元のグラつき」だった
2番株には、前から気になっていたことがありました。
株元がグラついていたんです。
指で軽く触るとフラフラ動く。他の2株はしっかり板に固定されているのに、2番株だけ、板の上に乗っているだけのような状態でした。
さらに、貯水葉がうまく展開していませんでした。貯水葉は本来、板にぺたっと貼りついて株を固定する役目があります。それが浮いたままだったので、いつまでたっても根付かない。


根がしっかり張れていなければ、水を吸うこともできません。
水をやっていても、その株だけが水切れを起こしていた ——これがうちの見立てです。
※これはあくまで我が家の1株での判断です。環境や株の状態によって違うと思いますので、参考程度に読んでください。
固定のタイミング、最終チェック
「グラついているなら、すぐ留めればいいのでは?」と思われるかもしれません。
でも、すぐには手を出せませんでした。
子株が出てきた当初は、胞子葉しかなかったからです。
貯水葉がまだ無い状態では、糸をかけて押さえる場所がありません。この時期にできたのは、とにかく動かさないように気をつけて水やりすることだけでした。
しばらくして、次に出てきた芽が貯水葉の芽だと分かりました。
貯水葉は板にぺたっと貼りつく性質があるので、「これが展開すれば自然に固定されるはず」と期待して、そこから1か月ほど様子を見ました。
どこで「待つ」をやめたか
1か月後、貯水葉はしっかり育っていました。
ところが、貯水葉が10cmほどになっても、まだグラついたままでした。
ここで判断を変えました。
このまま待っても自然には固定されない。
それどころか、株元からポロっと落ちるかもしれない。
落ちてしまえば、根も貯水葉もやり直しです。せっかく首折れから出てきた子株を、ここで失うわけにはいきません。
「自然に付くのを待つ」から「こちらで留める」に切り替えたタイミングが、ここでした。
よくある疑問:貯水葉が出る前でも留められる?
胞子葉しかない時期は、正直むずかしいです。糸をかける場所がないので、無理に留めようとすると株を傷めます。うちは「動かさない」に徹していました。
ただ、グラつきが強いなら、貯水葉が小さめでも早めに留めた方がいいかもしれません。
待っている間、その株はずっと水を吸えない状態だからです。実際、2番株の胞子葉はその1か月でシワシワになっていきました。
今振り返ると、10cmまで待たずに留めてもよかったと思っています。
用意した材料
| 品名 | 用途 | 買った場所 | 値段 |
|---|---|---|---|
| 水苔 | 貯水葉の裏に詰める | ホームセンター・園芸店 | 1袋2,000円台 |
| ミシン糸(透明) | 貯水葉ごと板に留める | 百均 | 100円 |
特別な道具は使っていません。板付けのときに余った水苔と、家にあったミシン糸だけです。
使ったのは百均の透明なミシン糸です。見た目はテグスのようですが、素材はやわらかいので貯水葉に食い込みにくいのが良いところでした。固いワイヤーやテグスだと、柔らかい貯水葉を傷つけてしまいます。
透明なので、離れて見るぶんにはほとんど気になりません。
ただしまったく見えないわけではなく、近くで見たり光が当たったりすると、糸はしっかり分かります。この記事の写真でも、白い線のように写っているのが糸です。
見た目を大きく崩さずに固定できるので、飾っている株の手直しには向いています。
逆に、自分でも見失いやすいので、どこに糸をかけたかは覚えておいた方がいいです(^^;
【作業前に】絶対に守ること
失敗すると取り返しがつかないので、ここだけは先に書いておきます。
- 成長点を糸で締めつけない。株の中心の、新しい葉が出てくる部分です。ここを糸で押さえると、新芽が出られなくなります
- 貯水葉を無理にめくらない。水苔を入れるときに力を入れすぎると、付け根から裂けます。裂けると固定の役目を果たさなくなります
- グラついている株を持ち上げない。「どれくらいグラついているか」を確かめたくて引っぱると、そのまま取れます(^^;
実践!手順を写真で解説
1.株元のグラつきを確かめる
指先で軽く触れて、動くかどうかだけ見ます。引っぱらないこと。触れて揺れるなら固定が必要です。
2.貯水葉の裏に水苔を入れる

浮いている貯水葉と板のすき間に、湿らせた水苔を少しずつ詰めます。
一気に押し込まず、すき間を埋めるように入れていくのがコツです。
水苔を入れる理由は2つあります。株と板のすき間を埋めてぐらつきを減らすことと、根が伸びる足場を作ることです。
3.ミシン糸で貯水葉ごと留める
ここが今回の本題です。
株元だけを留めるのではなく、貯水葉ごと板に留めます。
貯水葉の上から糸をかけて、板の裏側に回して結びます。
このとき、糸が成長点の上を通らないようにかけています。
成長点は株の中心の、新しい葉が出てくる部分です。ここを糸が横切ると、新芽が出てくるときに引っかかってしまいます。糸は成長点を避けて、貯水葉の外側にかけるのがコツです。

うちはぐるぐると何周も巻きました。細い糸なので、少ない回数だとずれてきます。
触っても動かなくなるまで巻く、というのが目安です。
強く締めすぎないのが大事です。動かなくなればそれで十分で、食い込ませる必要はありません。貯水葉はこれから大きくなるので、きつく締めると成長を邪魔します。
4.留まったか確認する
もう一度、指で軽く触れます。揺れなくなっていれば成功です。


作業直後の管理
留めたあと、特別なことはしていません。
うちでは、留めたあとも今までと同じ場所で、同じように管理しています。
肥料については、ビカクシダは肥料好きなので与えています。
うちで使っているのはハイポネックスです。ただし弱っている株に濃い肥料は負担になるので、規定より薄めて使っています。元気な株と同じ濃さにはしていません。
見るのは次の2つです。
- 新しい貯水葉が動いているか
- 新しい胞子葉(新芽)が出てくるか
うまくいかなかったこと
正直に書いておきます。
シワシワになった胞子葉は、元に戻りません。
ここは期待しない方がいいです。水を吸えるようになっても、一度シワが寄った葉がピンと張り直すことはありませんでした。この記事を読んでいる方の中には「どうやって戻すか」を探している方もいると思いますが、今ある葉を戻すのではなく、次の葉に期待するのが現実的です。
それから、待ちすぎたことです。
貯水葉が育つのを待っている間、2番株はずっと水を吸えない状態でした。胞子葉がシワシワになったのは、その期間の結果だと思っています。
かかった費用
| 項目 | 今回使った分 |
|---|---|
| 水苔(1袋2,000円台) | 使ったのはひとつまみ程度 |
| ミシン糸(百均100円) | 使ったのは数十cm |
| この作業で新しく買ったもの | 0円 |
どちらも板付けのときの余りで、この作業のために買ったものはありません。
水苔さえあれば、あとは百均の糸だけです。
まとめ:見るべきは今の葉ではなく、次の葉
今の状況をまとめます。
- シワシワの胞子葉はまだ変化なし(戻らないと考えています)
- ただし、展開中の2番手の貯水葉が、少しずつ動いています
- 貯水葉が動いているということは、株は生きているということ

胞子葉がシワシワだと焦りますが、貯水葉が動いていれば、その株はまだ終わっていません。うちはここを回復の目安にして見守っています。
次回は、この2番株がどうなったかの経過をお届けします。
うまくいけば新しい胞子葉が出てくるはずなので、そこまで見届けたいと思います(*´ω`*)
今回は以上となります!!
最後までご覧いただきありがとうございました!!
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